長期インターンに興味を持ってネットで調べてみると、ポジティブな情報もあればネガティブな情報もあり、ネガティブな情報の中には

「ほとんど無給で働かされた」
「高い目標を課せられ、未達だった時に詰められた」

「長期インターンなんて意味ないよ」

といったような経験者の声もあり、「そんな長期インターンは避けたいな」と思ったことはありませんか。

特に初めて長期インターンに挑戦しようと思われている人は「どうやって見分ければ良いのか」と不安になるかと思います。

ただ、上記のような明らかに「ブラック」と言えるような長期インターンであれば、そう思った時点で辞めてしまえば良いのですが(もちろん、事前に判断できるに越したことはありませんが)、世の中には「当事者である学生が気づきにくい”無意味”な長期インターン」というものも存在します。

今回は、

◯1:ブラックな長期インターンの見分け方
◯2:無意味な長期インターンの見分け方

をご紹介します。

この記事を読んでいただければ、今までになかった視点で長期インターン先の候補を見ることができるようになり、自分にとって意味のある長期インターン先を選ぶことができるようになるかと思います。

長期インターンを通して得られるものは様々ですが、ここでは今回のテーマに沿って「給料」と「成長」の2つにフォーカスして考えていきます。

横軸に「給料が高いか低いか」、縦軸に「成長がどの程度できるか」という4×4のマトリックスで考えてみると、以下のように整理できます。

順番に詳しく説明していきます。

これは冒頭で例に出てきた「給料がほとんどもらえないインターン」で、業務内容も単純作業ばかりで「成長することもできない」というのが特徴です。

こういったブラックインターンは、

◯インターンを始める前に聞いていた通りに給料が支払われていない。
◯「〜〜ができれば、給料が発生する/増える」と言われているものの、その業務にいつ取り組めるのかが分からない。

といったケースが多いです。

というのも、最初から「給料も少ないし成長もできない」と分かるのであれば長期インターンを採用することが出来ないので、企業側は採用の段階では曖昧にしたりしていて、「長期インターンを始めてからわかった」というケースが多いのです。

こういった長期インターンを始めてしまった場合は、すぐに辞めて新しい長期インターン先を探すことをおすすめします。

なお、後ほど説明しますが歩合制(成果に応じて給与が発生する給与形態)で成果が出ていない場合は「給与も少ないし、成長もできていない」ということで、ブラックインターンと思われるかもしれませんが、必ずしもそうとは限りません。(もちろん、ブラックインターンの場合もあります。)

ここの見分け方は、「成長とは何か」「人間はどのようなプロセスで成長するのか」を説明する後の章で紹介します。

これが「当事者である学生が気づきにくい”無意味”な長期インターン」です。

どういったものかと言うと「実態は”アルバイト”そのもの」で、学生を採用するために「長期インターン」という言葉を使用しているだけというケースです。

長期インターンとアルバイトの違いは以下の記事で詳しく紹介していますが、一言で言うと「指示された業務を的確にこなすのがアルバイト」「担当領域で成果を出すのが長期インターン」です。

無意味なインターンの場合、業務の内容が非常に限定的で、言われたことをそのまま実行することが求められており、まさに「アルバイトと同じ」なのです。

しかし、当事者である長期インターン生はなかなか気づきにくいのです。

というのも、先ほどのブラックインターンと異なり厄介なのが「給与は一定支払われており、労働環境も悪い訳ではない」という点です。

多くの学生さんは「長期インターンをしている」「社会人と同じ環境で仕事をしている」「飲食店などの一般的なアルバイトとは異なる仕事をしている」などのことから、「成長できているのでは」と思ってしまうことが多く、明らかにネガティブな側面がなければ継続する方も多いのです。

これは「成長出来ているかどうか」というのが定性的なもので、自分自身で判断することが難しいということも背景にあります。

この点については、後ほど「成長できるインターンの特徴」で詳しくお伝えいたします。

成長をする必要がないのに高額な給料を手に入れることができるものは所謂「闇バイト」です。

この記事を見ている人にはほとんど関係ないことかと思いますが、一応触れておきました。

成長もできて給料もしっかりと支払われる長期インターンは万人にとって良いインターンと言えます。

ただし、あまりにも給料を求め過ぎてしまうと、採用のハードルがかなり高い企業ばかりを受けることになってしまいます。

というのも、長期インターンでも給料がかなり良い場合は(例えば、時給が2,500円を超えているなど)、「即戦力」としてすぐに成果を出すことを求められるので、これから成長していこうと思っている人というよりも「既にスキルがあり(例えば、プログラミング)、そのスキルを活かせる人」が採用されることになります。

ですので、特にこれから長期インターンを通してスキルを身に着けたいと考えている人は「充実した学生生活を過ごす上でいくら稼ぐ必要があるのか」を算出した上で、その金額を稼ぐことができるのであればOKとしましょう。

なお、実際に長期インターン先を選ぶ際には給料以外の側面も重要になってくるため、必ず自分が求めている長期インターン先を言語化するようにしましょう。

言語化の方法など、長期インターンの探し方については以下の記事で紹介しているので、よかったら参考にしてください。

これは一見ブラックインターンと勘違いされやすいのですが、誤解を恐れずに言うと、「ある人にとってはブラックだが、ある人にとってはそうではない」のです。

ただし、上でも記載している通り、「自分が稼ぐ必要のある給料(最低ライン)」は確保していることが大前提です。

その上で、周りから見ると仕事の内容の割に安い給料で働いていると思われたり、勤務時間以外に勉強や長期インターンの内容について考えている時間が多かったとしても、本人が「やりたい」と思っているのであれば全く問題ありません。

むしろ、金銭的なリターンを目的とせずに、やりがいや成長をモチベーションに取り組めているのはとても良い状態とも言えます。

ただし、繰り返しになりますが、無給で働いたり、日々の生活(例えば食費など)を犠牲にしてまで働くことをおすすめしている訳ではありません。むしろ、そういった状態ではモチベーション高く取り組むことができませんので、避けるべきです。

あくまでも、「自分が稼ぐ必要のある給料(最低ライン)」は確保していれば、あとは「モチベーション高く取り組めるかどうか」を重要視した方が良い、ということです。

無意味なインターンはブラックインターンとは異なり「気づきにくい」という特徴があります。

その背景には、

◯給与は一定支払われており、労働環境も悪い訳ではない。
◯「成長出来ているかどうか」という定性的な判断を行うのが難しい。

ということがありました。

以下のマトリックスを見ても分かる通り、「成長できるかどうか」を判断することができれば見分けることができると言えます。

そこで「成長とは何か」「人間はどのようなプロセスで成長するのか」といったことに触れながら、成長できる長期インターンの特徴を紹介していきます。

成長は捉え方によって様々ですが、ここではシンプルに「出来ないことが出来るようになる=ポジティブな方向に変化すること」と定義します。

成長には「行動」や「思考」もそうですし「マインドセット(スタンス)」も含まれます。

マインドセットにおける成長というのは、例えば「期待されている成果を生み出すだけでなく、それ以上の成果を求めることが当たり前になった」といったようなことです。

次に「人間はどのようなプロセスで成長=変化するのか」ということを見ていきます。

成長のプロセスを解像度高く理解することで、「そういった環境があるかどうか」を判断できるようになります。

成長のプロセスは以下の3パターンに分けられます。

◯1:自分でPDCAサイクルを回す。
◯2:他者のやり方を真似る。
◯3:他者からフィードバック(FB)をもらって改善する。

1つ目の「PDCAサイクル」とは

◯Plan:計画する。
◯Do:実行する。
◯Check:実行した結果を振り返る。
◯Action:改善行動を実行する。

を繰り返すことを意味しています。

要するに「一人で成長のプロセスを歩む」ということです。

とは言え、実際には計画や振り返りの段階で「先輩はこういう考えや動きをしているから、自分もそうしてみよう」といったように他の誰かを参考にすることもあります。

これが2つ目の「他者のやり方を真似る」です。

最後の3つ目「他者からフィードバック(FB)をもらって改善する」は、これまでの2つのパターンとは異なり、他者からの介入により成長するパターンです。

そして、長期インターンにおいては、この他者からのFBが非常に重要です。

例えば、全く泳げない人がこれから泳げるようになるために、

◯1:ChatGPTと相談をしながら計画を立て、Youtubeを参考にしたりしながら独学でトレーニングを積む。
◯2:マンツーマンでコーチに指導をしてもらう。

どちらが早く泳げるようになると思いますか?

多くの人の場合、◯2の方が圧倒的に早く泳げるようになります。

これは「全く泳げない」という地点からスタートしていることが背景にあります。

ある程度泳げる人であれば、ChatGPTやYoutubeを駆使することで上達していく可能性はありますが、全く泳げない人はかなり苦戦して挫折するでしょう。

同じことが長期インターンにおいても言えます。先輩社員からのFBの頻度やその内容によって、皆さんの成長が大きく左右されます。

先ほど「歩合制で成果が出ていない場合は、ブラックと言い切ることはできない」という話をしましたが、ポイントはやはり「FBがもらえるかどうか」です。

社員の方からFBをもらうことができ改善できる見込みがあるのであれば、続ける価値はあると言えます。

一方で、そういった状況にあるにも関わらず、FBをもらうことができない=放置されている状況にあったり、「もっと頑張れ」といった精神論的なFBばかりされるのであれば、ブラックインターンの可能性が高いと言えます。

ここまでの内容を踏まえると、「FBの機会がどの程度あるのか」ということが重要であることが分かります。

もちろん、「どういった人からFBをもらえるのか」「どういったFBをもらえるのか」という点も重要ですので、その辺りも面接を通じて確認するようにしましょう。

また、成長した結果、それまで担当していた業務が出来るようになった場合は、同じ業務をしていても成長はしません。

ですので、「新しいことにどれだけ挑戦できるか」ということも確認するようにしましょう。これは所謂「裁量の大きさ」です。

裁量の大きさを確認する方法については、以下の記事で紹介しているので、よかったらこちらも参考にしてください。

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