【軸の明確化②】能力(Can)を明確にする方法

前々回の記事

 自己分析の目的は【原動力】と【能力】を明確化することである。 

とお伝えしました。

おさらいとして、説明をする際に用いた画像を確認しておきましょう。

今回は2つ目の【能力(Can)】について詳しく見ていきます。

 

1:「得意」と「苦手」を明確にする必要性

能力について考える際に、多くの方が「得意なこと(Can)」を考える傾向にありますが、 「苦手なこと(Can’t)」も明確にしておく 必要があります。

※以降、「能力」「Can」と記載した場合、そこには苦手なこと(Can’t)の意味も含まれることとします。

理由は、あまりにも苦手な能力を求められる場合、どれだけ原動力が一致していたとしても、なかなか成果を出すことができないからです。

例えば、1つのことに異常に集中してしまい、周りのことが見えなくなってしまう傾向にある人が、クライアントと社内の専門職との間に入り、両者の調整を行うような仕事(=マルチタスク)を行うと、なかなか成果を出すことができず、仕事が辛くなってしまう可能性が高いです。

つまり、「得意な仕事に就く」という観点だけではなく、「苦手な仕事を避ける」という観点を持つ必要もある、ということです。

ただし、価値観として、強烈な成長意欲を持っており「苦手な環境をあえて選んで自分を成長させる」という考えを持った方などは、あえて「苦手な仕事を選択する」ということも、場合としてあり得ます。

 

2:明確にする方法「過去のエビデンス(事実)から抽出する」

それでは、ここからCanを抽出する方法について見ていきましょう。

ステップとしては以下A〜Dの4段階です。
 


■A:『発動エビデンス』を想起

まずはCanを発動したエピソード(発動エビデンス)を思い出してみましょう。

この時点でCanはまだ明確になっていませんので、 『成果を生み出したエピソード』と『成果に繋がらなかった・上手くいかなかったエピソード』をピックアップ してみましょう。

 

■B:『発動Can』を選択

「自分のCanはどういったものなのか?」ということはなかなか言語化し難いものです。

そのため、STORY CAREERでは、まずは 以下の「Can一覧」から発動されたと思われるCanを選択する ことをオススメしています。

領域 Can 定義
対自分 自律 自分で「やる」と決めた事柄をやり切る力。
受容(自己認知) 自分自身に起きた事柄と、それに対する自身の感情のイメージをする力。
決断力 目の前にある複数の選択肢の中から、自身の思考・感情に従って選択する力。
対事柄 目標設定 何かに取り組む際に、到達目標(期限と状態)を設定する力。
計画 遠くにある大きな目標を達成するためにプロセスを細かく分解し、小さな行動目標を段階的に設定しておき、それらの達成のために今から何を行うべきかを考える力。
目的的志向 行動する際に、その目的を考える力。また、行動途中に目的に立ち返ることで、行動の妥当性を確認する力。

具体抽象行き来
(構造・システム把握)

抽象的な概念と具体的な事象が結びついた「具体と抽象」のセットを習得し、問題を解く際に使用できる力。
類推力
(構造・システムの推測と構築)
見たことがない「問題(具体)」が出てきた際に、それを解くために、習得している「具体と抽象」のセットを想起する力。
試行錯誤 解決困難な問題や状況を目の前にした際に、これまでの経験などを頼りにしながら解決しようとする力。また、1度で解決が困難だったとしても、諦めずにやり方を妥当に変更し、解決しよとし続ける力。
追求性 他者からの評価の有無に関わらず、特定の事柄に対して多くの時間を費やし、現状よりプラスとなる量や質を求める力。
正確さ 思考や行動の再現性が高く、いつでも同じ結果を出す力。
精密さ 物事を捉えたり思考する際に、細部まで抜け漏れなく捉える・思考する力。
因果関係把握
(分析力)
状態から原因を考える力と、状態(原因)から結果(その先どうなるのか)を考える力。
言語能力 自分の伝えたい概念(意味)を表す文字を選択する力と、他者から伝えられた文字に含まれる概念を理解する力。
振り返り 過去の成果や行動(プロセス)に対して評価を行ったり、因果関係を考える力。
改善志向 物事をより良い状態にするために、改善策を発散・選択する力。
対人 主張 自分の意見を否定されることを恐れずに、自分の意見を発信する力。
※以下の摩擦との違いは、発信する内容が議論と同一内容であること。
摩擦 自分が否定されたり、他者が自分と異なる意見を持っていると考えられる状況においても、自分の意見を発信する力。
調和 集団において、その集団内の方向性(複数の他者の心情や思考)を把握し、集団において受容される行動をとる力。
受容(他者) 他者の身に生じている事柄・思考・感情をイメージする力。
共感 他者の思考・心情を把握した上で(受容した上で)、自身の経験(疑似経験を含む)に重ねて、他者の心情を追体験する力。
調整 対立が生じ得る状況において、関係している他者の心情を把握した上で、状況をはっきりさせずにうやむやに保ち、対立を防ぐ行動を取る力。
傾聴 他者の思考・心情を把握した上で(受容した上で)、他者に「話を聞いている」と感じさせるような行動をとる力。
支援 自分の介入によって他者がプラスの状態になると思われる状況において、問題を抱える他者の心情を理解し、助けるために適切な行動をとる力。
説得 他者の思考・心情を把握した上で(受容した上で)、他者と異なる自分の意見を納得してもらうために適切な行動をとる力。
統率 集団に属する複数の他者の思考・心情を把握した上で(受容した上で)、向かうべき方向に集団を率いる力。

成果を生み出したエピソードであれば「どのようなプラスのCanを発揮したのか?」、成果に繋がらなかった・上手くいかなかったエピソードであれば、「どのようなマイナスのCanを発揮したのか?」という問いを立て、Can一覧から該当するものを選択しましょう。

 

■C:選択したCanの具体化・詳細化

次に、 Bで選択したCanを自分の言葉で表現 しましょう。その際、Canの発動条件などの特記事項があればそれも記載しておきましょう。

以下、具体例になります。

尚、自分のCanが見えてくるこのタイミングで、再度ステップAに戻って頂いても構いません。

「そう言えば、このCanを発揮して成果を出したエピソード(反対に、上手くいかなかったエピソード)はこれも該当する」と、別のエピソードを思い出す場合もあるかと思います。

 

■D:『醸成エビデンス』の明確化

俗に言う「原体験」と呼ばれるものを明確にしていきましょう。言葉の定義は「自身のCanが芽生えるキッカケとなったエピソード」です。

 プラスのCanであれば「養われたエピソード」、マイナスのCanであれば「発達を阻害・抑制されたエピソード」 になります。

以下、具体例になります。


ここまでで明確にした2つのエビデンスとCanの関係性を確認しておきましょう。

原動力(Will・Being・価値観)と同様、エビデンスを明確にすることで、『適切な自己認知』『選考プロセスの中で企業に説得力を持って伝えること』に繋がります。

 

 

ここまでで軸である【原動力(Will・Being・価値観)】と【能力(Can)】の明確化の話は以上になります。

次の段階では、この2つを踏まえた上で、軸全体の重要度の割合を考えていくことになります(優先順位付けを行います)。

前回の原動力に関する記事では、「Will・Being・価値観の中での重要度の割り振り」を行いましたが、ここに今回明確にしたCanも含めて考えていきます。

Will・Being・価値観の時と同様に、全体を100として重要度を割り振っていくことにはなるのですが、その際に注意点があります。

 次回確認していく注意点を踏まえずに重要度の割り振りをしてしまうと、ミスマッチに繋がる可能性が非常に高くなってしまいます。 

実際、早期退職をされた方の退職理由を聞いていると、「ある注意点を押さえていればミスマッチにはならなかった」というケースが非常に多いです。

自分に合った企業を判断するためにも、次回の記事で重要度の割り振りについて丁寧に確認していきましょう。

 

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