今回は神戸大学の瀬川くんに就活インタビューを実施しました。
就活に対してかなり熱く語っていただいたので、前半と後半の2つに分けてお届けします。

前半は、主に学生時代の活動と就活の軸を見つけるところまでを紹介しています。
後半は、就活の軸を元に実際どのような就職活動を行ってきたのかをインタビューしました。

就活の軸の言語化に関心がある方は前半から、実際の就職活動や意思決定の仕方について特に関心がある方は後半をお読みください!

瀬川くんの就活の軸は以下です。

就活の軸

1:貢献実感
 顧客と組織に対して価値を提供できたと実感できるかどうか
2:成長実感
 常に何かに熱中して相手から求められる成果をいつでも出せる自分でいること
3:一緒に働く人
 違いを否定しない、自分自身に興味を持ってくれる、会話がずれない

瀬川くん、本日はよろしくお願いいたします!
それでは、簡単に自己紹介からお願いしてもいいですか。

現在、神戸大学4年生の瀬川拓人と申します。

大学3年生の3月から個別指導塾Onlyというところで、1年半ほど長期インターンとして働いています。

その個別指導塾では、生徒に指導するだけでなく、現在は学生代表兼採用統括としてメンバーの取りまとめを行っております。

本日はよろしくお願いいたします!

今日は学生時代の取り組みであったりとか、就活全般についてお伺いしたいと思います。

早速なんですが、今お話いただいたOnlyの活動について、どういうきっかけで始められたんですか?

そうですね、きっかけは二つあります。
一つ目の理由が、大学2年生3月当時の自分が自分自身に対して満足していなかったことです。

二つ目の理由は、大学の一つ上の先輩に紹介してもらったことです。
それらが重なって、Onlyに入社するっていう形になりました。

自分自身に満足していなかったというのは、もう少し具体的にはどんな感じだったんですか。

当時の自分には、大きく分けると二つのモヤモヤがありました。
一つ目が、成長実感を持てていなかったことです。
自分自身が幸せを感じる条件として成長実感が必要だったんですけど、当時の自分は成長している感覚を全く持てていませんでした。

もう一つは、貢献実感を持てていなかったことですね。
当時、私がアイセックという団体で国際的な交流を図るための活動をしていたのですが、ちょうどコロナの流行期とかぶってしまって、アイセックの活動が完全にストップしてしまったんですね。

そのアイセックの顧客に対して自分自身が価値を届けることができなかった1年を過ごしてきたので、誰かに貢献できたなっていう実感を全く持てていませんでした。

成長実感と貢献実感を追い求めた学生時代

成長実感と貢献実感を求めて、いろいろ探している段階だったって感じなんですね。

そこからのOnlyの活動について、具体的にはどんなことをされていたんですか?

大学3年生のときは主に二つのことをやっていました。
生徒指導とプロジェクト活動です。

生徒指導では、中学生、小学生から高校生の受験受験のための指導であったり、テストの点数を伸ばすための指導であったり、その人の根本的な価値観とか考え方を鍛えるための授業をしていました。

プロジェクト活動では、自分自身が採用に携わらせてもらっていたので、Onlyに入社したいと言ってくださる学生さんと面談をしたり、Onlyを宣伝するための記事を書いていました。

ありがとうございます。
実際にご自身が生徒指導と採用の両方に関わられてたということで、かなり活動量が多かったと思うんですけど、週にどれくらいの時間をかけてやられてたんですか。

たぶん週に50~60時間ぐらいはやっていました。

一般的な社会人と同じか、それ以上にやってますね!
けっこう大変だったと思うんですけど、そこまでできた要因は何だったと思いますか?

これも先ほど申し上げた要素と被ってくるんですけど、自分自身が求めていた成長実感と貢献実感を得られたからだと思います。

具体的に何をしてるときに、それを強く感じられたんですか?

そうですね、貢献実感は、まずは対生徒と、対講師というところに分けられます。

対生徒でいえば、受験生徒が受験に合格するとか、生徒の点数の点数が伸びるといった点に貢献実感を感じていました。

また、生徒だけじゃなくて他の講師に対しても、自分自身がマネージャーというポジションで関わっていく中で、その講師がさらに生徒に価値を提供したとか、その講師自身が成長したって実感をしたタイミングとかで貢献実感を得られていたと思います。

なるほど。生徒だけではなく、自分と一緒に働く講師に対しての価値提供も大事にされてきたんですね。

大学3年の12月から本格的に就活をスタート

では、次に就活についてもお伺いしていきたいと思います。
ちなみに就活はいつ頃から始められたんですか。

大学3年生の12月です。
なんか周りが就活をし始めたことに対する焦りっていうのが、就活を始めた大きな要因でした。

あとはその当時、Onlyで一緒に活動させてもらっていたSTCAの妻鹿さんから、「そろそろ動かないとやばいよ」ってリマインドしてくださったのも大きかったです。

周りからの影響と、妻鹿さんから言ってもらったところをきっかけに始めたということですが、最初は何から始められたんですか。

初めは自己分析です。SWシートを使わせてもらいながら、ひたすら自己分析をしてました。

いきなりストーリーキャリアのサービスを使い始めたっていう感じなんですね。

そうですね。
実は、その大学3年生の12月より前に、自己分析ツールみたいなネットに載ってるような自己分析ツールに回答してみたりとか、サマーインターンもいくつか応募はしていました。
ただ、自分自身が就活に対して当事者意識を高く持てず、あまり乗り気じゃない中で、大学3年生の12月に周りが本格的に内定もらえた友達が出てきたりとか焦りを感じていました。

そこで妻鹿さんからも、リマインドしてくださったっていうところがあったのでSWシートを配布されて、そこからも本格的に始動し始めたっていう流れになりますね。

SWシートを用いた自己分析

ご自身でも自己分析とかはやっていたものの、本格的にはじめたのが12月という感じなんですね。

ちなみに今までやってきた自己分析とSWシートを比べたときに、何か違いはありましたか?

大きく3つあったと思います。
一つ目が、論理と感情の両方から自分を分析できる点が違ったと思います。論理的に左脳的な観点からと、感覚的に右脳的な観点から自分を見つめていき、両者が一致するところで本当の自分を見つけられたのが、SWシートの強みというかサービスの違いだと思いました。

二つ目が、ライフラインだけじゃなくて家族情報も分析できた点ですかね。他の自己分析ツールだと「高校時代に頑張ったことは何ですか」「大学時代頑張ったことはなんですか」みたいな、自分の経験とか、これまでの頑張ったことにフォーカスしがちなサービスが多いんですけど、SWシートの場合は家族情報とか幼少期から一緒に濃密な時間を過ごしてきた人から受けた影響も分析できる点が他社サービスとの違いだと思います。

三つ目が、体系的な自己分析ができる点ですね。SWシートを使った自己分析の場合は、醸成エビデンスとか、環境選択エビデンスみたいな就活の面接で回答することを前提にした自己分析になっていたのが良かったです。他社サービスの場合は就活っていうところと接続されてない単に自分を分析するだけみたいなサービスだったので、SWシートは体系的に自分を分析できる点が良かったです。

ありがとうございます!
すごく良いところをたくさん言っていただいたんですけど、他のサービスとかも同時に使われてたんですか。

SWシートを使い始めてからは、もうそれしか使ってなかったですね。
他のエージェントさんにも頼らず、本当にSWシート1本でやっていました。

やっててすごいボリュームがあったと思うんですけど、率直にやってみた感想はどうでしたか。

楽しかったというか、本当の自分を見つけられた感覚がして、本当に納得感とか満足感とか、すっきりしたというような気持ちがありました。

本当の自分を見つけられたっていうのは、何が見つけられたからそういう感覚になったと思いますか。

自分の無意識下にあったWill・Being・価値観を言語化することができたからだと思います。

そこに至るまでにその家族情報であったりとかもライフラインを書いていったと思うんですけれども、その過程に関しては、正直どんな気持ちで書いていたんですか?

ボリュームの多さとか、かかる時間にしんどいなって思いながら、自己分析はしてたんですけど、それよりも本当の自分を見つけられている感覚であったりとか、何かそれまで言語化できてなかった。自分のWill・Beingが言語化されていく満足感が勝っていたので全然苦じゃなく、自分自身が成長している実感があったと思います。

就活の軸の言語化

何か成長実感っていうワードがものすごく出てくるので、すごい成長を大事にされてる様子が伝わってきますね。

では、実際に自己分析から就活を始められたということだったんですけど、実際に瀬川くんの就活の軸って何だったんですか。

大きく軸が三つありまして、1つ目が貢献実感、2つ目が成長実感。3つ目が一緒に働く人の性質、っていうところですね。

ありがとうございます。それぞれもう少し詳しくお伺いできますか?

まず貢献実感からいうと、対顧客と対組織にわけて考えていました。
顧客に対しては、価値を提供できた実感を持っているかどうかが自分の軸としてありました。
したがって、顧客と直接接するとか、その顧客に価値が届いたことを実感できるかどうかを大切にしていました。

なるほど。直接お客さんと接する機会があるみたいなイメージを大事にされているってことですね。

組織についてはどうですか?

組織については、組織に貢献できたと思えるかどうかを見てまして、例えば大手とかであれば、自分がやった仕事が、組織の売り上げとか価値に、どう直結してるのかがわかりにくいっていう懸念が発生しそうだなと思ったので、自分の仕事が組織としての価値に直結していることが実感できる企業がいいなと感じていました。

今言っていただいた貢献実感は、かなり強い思いだと思うんですが、元々この貢献実感って背景をたどると、どこから出てきたと思いますか。

孤独感だと思います。どんなことをして誰といても、孤独感や疎外感を感じていました。

もう少し具体的にお伺いしてもいいですか。

その孤独感が醸成されたのは2つきっかけがあります。
1つが人と違うマイノリティを持ってるというのがありまして、等身大の人間関係を築けないっていうのが中学生ぐらいからずっと感じていて、人と違う自分をすごく意識させられた学生時代だったので、そこで孤独感が醸成されたという背景がありました。

あとは中学時代にいじめみたいなことを受けたことがあって、素の自分を出してしまうと、いじめられるかもしれないみたいなトラウマが勝手にできちゃって、その結果等身大の人間関係を築けないっていうのが生じていました。

そのマイノリティと中学時代のいじめの経験の二つが機能して、素の自分を出せないというか、人と違うんだなっていうところに孤独感を感じてました。

なるほどですね。
孤独感のところから、それが貢献実感に変わったのはどういう経緯だったんですか。

そうですね、この孤独感を感じないようにするために「瀬川がいてくれたら安心して任せられる」と相手が自分の存在を求めるようになると、自分自身が孤独感を感じなくて済むと考えました。
相手が自分の存在を求めるためには、相手に貢献する必要があると思ったので、孤独感から回避するために他者に貢献したいっていうのがあると思いますね。

ありがとうございます。
孤独感と向き合うことっていうのは、なかなか勇気がいることだったんじゃないかなと思ったのですが、そこでの葛藤とかってありましたか?

そうですね、孤独感そのものに葛藤していたというよりは、”人と違う自分” は今後どう生きていけばいいんだろうというところで葛藤していました。

自分のマイノリティがまず何なのかと、それを受け入れたとして将来自分自身がどうなるのか、どう生きていくのが自分にとって幸せなのか、そこが見えてなくて、そこに葛藤したっていうところはあったと思います。

そうなんですね。かなり向き合ってこられたのが伝わってきますね。

では、二つ目の成長実感についても、教えていただいてもいいですか。

成長実感がほしいと思った背景としても孤独感の回避のために、常に何かに熱中していたいというのがまず一つあります。何かに没頭しながら価値や真実を追求していく過程って、孤独な自分を忘れられるというか、孤独がむしろ強みになる気がしています。

もう一つは、孤独感を回避するために、相手が求めた成果を出せる自分でありたいというのが大きいです。
いつでも相手が望む成果を出せる人間であれば、常に相手が自分を求めてくれると思うので、相手が求めた成果をいつでも出せる自分でいるために成長したいと思っています。

今までの経験で、自分自身が成長できたなと感じるのは、具体的にどんな瞬間だったんですか。

そうですね、成長できたなと思う瞬間は、PDCAを回す中で成果が出たときに一番自分の成長を感じることができました。
例えばOnlyの活動でいうと生徒指導と採用ですね。

まず中長期で生徒の理想状態を策定したうえで授業をしていくのですが、PDCAを回しながら最終的に生徒のテストの点数が上がったとか、志望校に合格したとか成果が出たときに成長を実感できました。

もう一つは採用です。
採用の面談をずっとしていて、Onlyを魅力付けできるときもあればできないときもあって、そのたびに妻鹿さんから頂いたフィードバックを踏まえて、次の面談で改善するというプロセスを繰り返し行うなかで、やっと1人採用できたときには成長を実感しました。

PDCAを回して、試行錯誤する中で上手くいったときに成長を感じられていたんですね。

最後の、一緒に働く人の性質でいうと、どういう人と一緒に働きたいと思っているんですか?

ここも自分自身がマイノリティであることに起因するんですけど、違いを否定しないとか偏見を持ってないとか、自分自身に対して興味関心を持ってくれるとかそういう性格的な側面と、もう一つ会話がずれないという地頭的な側面の2つを重視していました。

ちなみに就活で言うと、どこを見て判断されていたんですか。

組織の文化風土と、その組織の中にいる人という2つの判断軸がありました。

例えば、組織の文化風土でいうと今回イルグルムに内定させてもらったんですが、ホームページにとにかく人が良いと書いてあって温かさとか家族のような安心感と、後輩がアドバイスを求めにいくと絶対先輩が親身になって相談に乗ってくれる文化風土がイルグルムさんにあったので、今回内定を受諾させてもらいました。

もう一つは、その会社の中にいる人ですね。
ここは面接官と話させてもらったりとか、その会社の社員さんと一緒に食事会に行かせてもらったりとかを通して、その人たちの性質とかを見ていました。

なるほど。いろんな人と会って総合的に判断されたっていう感じなんですね。

内定いただいた後も何社かで迷ってたんですけど、その期間も、先方にはご無理を言って様々な方とお話させてもらいました。

誰か1人というよりは、本当にその組織全体を見て判断されてきたんですね。

そうですね、今回は4社内定いただいたんですけど、それぞれ10数名ほどオンラインだけでなく、対面でもご飯を食べながら交流する機会をいただきました。

そこまでこだわり抜くのはすごいですね。
確かにオンラインじゃなく、対面じゃないとわからないみたいなこともありますよね。

ちなみに、最終的な決め手としてこの人と一緒に働きたいなっていう要素は何かあったんですか?

そうですね。人と話していく中で、こういう人と働きたいでいうと、まずは先ほど申し上げた、お互いを否定しないとか偏見を持っていないことですね。

もう一つは、先ほど申し上げた成長実感と繋がってくるんですけど、この人の元でなら自分を成長できるかもしれないというふうに思えるかどうか。

あとは、顧客の価値をひたすら追求している人ですね。本当に顧客への貢献のためにひたすら価値を追求している人です。

自分の就活軸を、そのまま体現している人が一緒に働きたい人ですね。

後半に続く

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