今回は神戸大学の瀬川くんに就活インタビューを実施しました。
就活に対してかなり熱く語っていただいたので、前半と後半の2つに分けてお届けします。
前半は、主に学生時代の活動と就活の軸を見つけるところまでを紹介しています。
後半は、就活の軸を元に実際どのような就職活動を行ってきたのかをインタビューしました。
前半をまだお読みになっていない方はこちらよりご覧ください!
瀬川くんの就活の軸は以下です。
1:貢献実感
顧客と組織に対して価値を提供できたと実感できるかどうか
2:成長実感
常に何かに熱中して相手から求められる成果をいつでも出せる自分でいること
3:一緒に働く人
違いを否定しない、自分自身に興味を持ってくれる、会話がずれない
それでは前半では、就活の軸を見つけるところまで伺ってきましたが、後半では実際の就職活動についてお伺いさせていただきます。
瀬川くんが就活をする上で、一番大変だったことは何ですか?
一番大変というか頭を使ったのは、最初の自己分析のフェーズですね。
具体的にはどの辺が大変だったんですか?
やっぱり大変だったのは、なんか無意識のうちに自分の感情を決めつけてしまったりとか、勝手に感情をラベリングしてしまってるのが発生してしまうんですよね。
例えば、こういう経験をしたから、こういうふうに感じたに決まってるやろとか。
あとは自分は周りから言われることを真に受けて、自分ってこういう人間に決まってるやろとか、世間一般の常識とか周りから言われた自分っていうのが偏見として持ってしまっているからこそ、それが本当に真実なのかどうかを向き合わなければいけない部分が一番頭を使ったことだと思いますね。
それって、ほぼ全ての人が向き合うところなんじゃないかなって思うんですけど、どうやって乗り越えられたんですか。
一つは、やっぱり人からのフィードバックですね。
妻鹿さんを筆頭に、当時Onlyで僕のマネージャーとして一緒に自己分析をサポートしてくださった方から、僕のSWシートを見て、「これってどういうことなん?」とか「これってなんでなん?」とか、「これもうちょっと具体的にすると?」みたいなフィードバックをたくさん頂いたおかげで、自分の偏見とかに惑わされずにすんだと思いますね。
もう一つは、自分の追及心とかがあったと思うんですけど、とにかく真実は何なんだ?と自分自身を追求していく感覚が、決して楽ではないんですけど心地よかったです。
僕自身も自己分析をやっていて思うんですけど、自分で見えてない領域って、誰しもあるよなと思っていて。
瀬川くんの場合は、結構いろんな人から自分を見てもらって、客観性と自分の認識とのすり合わせをひたすらやっていったみたいな感じなんですかね。
そうですね。おっしゃる通りですね。
実際に就活を始めて、選考は何社ぐらい受けられてたんですか。
結構少ないと思うんですけど5社ですね。
長期インターンをしていたこともありまして、物理的に10社20社も受ける余裕がなかったので、本当に自分の軸と一致している会社を絞って受けていました。
1次選考前の説明会に参加したのは8社ぐらいあったんですけど、選考を受けたのが5社あって、そのうち二次三次最終と進んだのが4社っていう形ですね。
8社という数は、平均から見るとめちゃくちゃ少ないですよね。
就活生は、たくさん見なきゃいけないんじゃないかとか、他にも自分に合った企業あるんじゃないかみたいな不安があると思っていて、瀬川くんは不安はなかったんですか?
そうですね、STCAさんに紹介していただいた会社がその8社だったんですね。
僕のSWシートは自分でも納得度が高く、アウトプットできていた感覚があったので、それを見ておすすめの企業を紹介してくださったんなら、少なくともその8社は大きく自分のWill・Beingから大きくずれてることはないだろうと信頼させてもらっていたので、まずその8社を受けていこうと思いました。
本当にSWシートに対しても、STCAさんに対しても、一緒に活動してた妻鹿さんに対しても信頼していたので、STCAさんとか妻鹿さんが紹介していただいた会社なのであれば間違いはないだろうと思ったので、疑いの余地はほとんどなかったです。
また、当時はその8社以外にも、後々でいろいろ見ていこうかなと考えていたので、そこまで焦りとか不安はなかったと思います。
自分の自己分析のアウトプットに対する自信と、まずは8社を見ていく中で、合わなかったら別のところもいればいいかなと、そういう感じだったんですね。
最終的に5社受けて内定が4つというのは、かなりの内定率だと思うのですが、その要因ってどういうところにあったと思いますか?
自分の就活軸とその会社の軸が一致してたというのがまず一つと、もう一つはOnlyでの活動や就活を通して鍛えられた自分自身の対人スキルの二つが理由かなと思います。
就活軸と会社の軸が一致していることは大事ですよね。
お話を聞いていると、今までの活動をちゃんとやってきたというベースがかなり大事だったように見受けられますが、対人スキルは元々自信があったほうなんですか?
いや、全然なかったです。
対人スキルを、Onlyでの活動を通してどう鍛えたのかを説明させていただくと、自分自身がOnlyで採用の面接官をする中で妻鹿さんからフィードバックをもらったことが大きな要因です。
相手の質問にただ回答するのではなく、質問の意図を把握した上でその意図に回答するスキルを身に着けていきました。
あとは人間洞察・人間理解ですね。
その面接官の表情とか声のトーンとか、うなずき方とか、話し方とかから、相手が今どういう感情なのかとかを洞察することを意識していました。
その他にも、構造的にトークを展開するスキルを、Onlyの面接官であったり妻鹿さんからのフィードバックを通して身に着けることができました。
それが就活の面接にも活きたなと思います。
どの就活生も、対人スキルを上げたいなって思うと思うんですけど、これを他の就活生ができるようにするために、何かヒントになることって何かありますか?
やっぱり全員Onlyに来ることですね(笑)
ええ、話を聞いてると間違いないですね(笑)
そうですね。誰にでも実践できることでいいますと、まずは日常的に普段発散的に話してしまっている場合は、きちんと体系化して構造的に話すことを意識してみるとか、日常会話で相手の質問に対して、なんでこの人は今このタイミングでこの質問で、この言語を使ってこの質問をしたんだろう?っていうのを洞察する癖をつけるみたいな感じですね。
家族に対しても友達に対してもそうですし、そういうのを洞察する癖をつけると、就活でも活きるし、普段の人間関係でも相手が潜在的に求めていることを把握して、それに応えていくっていうプロセスなので、普段から意識することで就活できるし、人間関係もより良くなるんじゃないかなと思います。
ありがとうございます。
本当に日常生活から意識できることって多そうですよね。
ちなみに内定を最終的に4社もらって、どうやって最終決断を下したんですか。
就活の軸それぞれに対して、4社さんの点数を10点満点で評価させてもらって、その点数が一番高いところに内定を承諾させてもらいました。
その点数は、選考を受ける中で、自分の基準で決めていったって感じですかね。
そうですね、まずは自分が選考を通してであったりとか、社員さんとの交流を通して、主観で4社さんも、変数を比較させてもらったっていうのが一つと、もう一つはSTCAの代表の俊さんから見た4社さんの客観的な評価も踏まえて、判断をさせてもらいました。
なるほどですね。そこの厳密さにはこだわって採点してたっていう感じですね。
そうですね。自分の主観だけじゃなくて、まず客観性を担保できるように、俊さんとか妻鹿さんのご意見を踏まえたのもありますし、小数点第1位まで点数をつけたので、6.5と6でその0.5点の違いも言語化できるように評価していたので、点数はかなり厳密につけていました。
そこまでやって、最後に点数が高いところに決断するのはスムーズにできたんでしょうか?
正直けっこう迷いましたね。最後2社で迷ったんですけど、その2社の点数の開きが、0.2点だったので、点数だけ見たら、もちろん点数が高い方になるんですけど、なんか0.2っていう数の開きを見たときに、本当に点数が高い方でいいのかっていうふうに迷いましたね。
0.2点というのは、総得点何点中で0.2点差だったんですか?
10点満点ですね。
もう少し細かく言うと、各軸に傾斜をかけていて、例えば貢献実感に10%とか、一緒に働く仲間に20%とか各軸で傾斜をかけていて、例えば6点と評価したが、その6点の軸は、傾斜が5%しかかからないのであれば、トータルで見たら6点じゃなくてそれがもうちょっと低い点数になるみたいなイメージです。
最終的にはその0.2点が何で違うのかっていうところも言語化されたって感じですかね。
そうですね、最終的にはその0.2点の差がなぜ生まれたのかも言語化しました。
0.2点の差は、主に成長実感と一緒に働く人の性質でした。
もう少し具体でいくと、まずその一緒に働く人の性質で差が開いたというのは、お互いの違いを否定しないとか偏見を持たないとか、温かさみたいなのを社内でより体現されてるのは、自分自身から見るとイルグルムさんだなっていうふうに判断したんですね。
俊さんとか妻鹿さんのご意見を聞いたとしても、イルグルムさんの方が自分が求めている他者配慮が強いというふうに、2人ともおっしゃっておっしゃったので、何かそこも踏まえているイルグルムさんの方が、自分が望む人の性質があるというふうに判断したんです。
もう一つの成長実感でいうと、大手というよりは組織規模が比較的小さく、ベンチャー気質の高さという観点で、イルグルムさんの方が高い点数になりました。
なるほど。その2点は本当に最後まで悩んで決めたっていう感じなんですね。
そうですね。妻鹿さんの意見とか俊さんの意見を踏まえつつ、社員さんと一緒にご飯とかも連れて行ってもらって、たくさんお話して決めたっていう形ですね。
面談を何回も納得いくまで重ねるっていうのは結構大事なポイントでもありますよね。
本当にそうだと思います。点数だけ見たらとか、俊さんのアドバイスを鵜呑みにすると、イルグルムさんで決まってたんですけど、ちゃんと自分の意思で最後に決めたかったのでちゃんと自分が納得できるまで社員さんと話をして、決めさせてもらいました。
ちなみに、最終的な意思決定をされたのは時期的にはいつ頃になったんですか。
6月末が締め切りだったんですけど、ちょうどその締め切りの日に意思決定したって感じでした。
本当に最後の最後まで悩んだんですね。
実際に決断をしたときの心境は、率直にどんな感じだったんですか。
やっぱりまだこれでいいのかなっていう不安はありました。
4社とも自分の軸とほぼ一致してますし、すごい魅力的な会社ではあったので、この選択によって自分自身が将来幸せになれるのかという点で不安はありました。
ただ、当時はもうイルグルムさんで自分自身もすごく納得していましたし、本当に自分が納得する判断軸のもとで採点して、一番点数高くなったのがイルグルムさんだったので不安はあったんですけど、これでいいんだと思えました。
最後に、就活をやっていると、いろんな悩みとかもあると思うんですけど、これから就活をする人や、いま就活をしている人に対して、瀬川くんが今までやってきたことからメッセージをお願いできますか。
自分と向き合い続けて欲しいなと思います。
やっぱり人間誰しも見たくないものは見ないし、無意識のうちに自分自身でも気づけない偏見を持ってる可能性は全然あると思います。
「世間一般的にはこうだから」「みんな自分のことをこう思ってるから」「自分はこういう人間だ」とか、無意識のうちに築かれた自分像に左右されがちだと思うんですけど、それを疑うことから、自己分析って始まるんだと思います。
自分とはどういう人間なのかとか、真実は何なのかみたいなことを考えることで納得いく自己分析ができるし、納得いく就活になると思うので、自分と向き合い続けてほしいです。
フラットに何の偏見もなく、ゼロベースで自分とは何者かを問い続けて欲しいっていうのが就活ではすごく大事なところなのかなと思いました。
ありがとうございます。
フラットに自分とは何者かを問い続けるのは簡単なことではないと思うんですけど、瀬川くんが、それを何故できたのかとやってよかったことを最後に伺ってもいいですか。
やはりSTCAさんのサポートのおかげというのは大きいです。
当時のOnlyの皆さんが自分にすごく期待をかけてくださって、いろいろな深堀りをしてくださいました。そのおかげで、ここまで深く自分を見つめられたと思います。
もう一つは、自分のマイノリティという背景もあったので、どこか生きづらさを感じていたんですけど、その生きづらさに対して、自己分析をすることで解消できるという期待感やワクワク感があったので、それがモチベーションとなって自己分析を進められたのだと思います。
やってよかったと思うところは、自分と向き合って自分の価値観とかを言語化したことで、自分自身が生きやすくなったと思います。
もちろん就活がうまくいったのもありますが、それ以上に自分が日々無意識のうちに行っていた行動とか感情って、実はこの経験から来てるんだっていうのを理解することで、自分自身が感情コントロールできるようになったというのが、この半年ぐらいで実感しています。
もちろん、まだまだ学ぶことだらけだと思います。自分の中で言語化できていない感情、価値観がたくさんあるように感じています。大学卒業後も、色々なことを経験して、自分と向き合っていきたいと思います!
自分の本質と向き合うのはとても勇気がいることですし、労力もかかるので大変ではありますが、今より生きやすくなるという期待感をもって自己分析を行うのはとても大事ですね。
瀬川くん、今回はありがとうございました!